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こんにちは。一條 彰 (経歴)です。
ネイティブチェックは、外国語で書かれた文章がその言語を母語とする人が、ストレスを感じず、自然に読むことができる品質になっていることを確認する作業を指します。
日本では特に使用頻度が高い外国語は英語です。
そして、英語が母国語の言葉のプロに文章を確認してもらうことが多いため“ネイティブチェック”という言葉が定着しました。
ところで、このネイティブチェックと言う言葉は日本人の間だけで定着している和製英語で、英語が母国語の人にそれを言っても通じません。
代わりに「プルーフリーディング(Proofreading)」と言います。
他にも我々がネイティブチェックを依頼する時に注意する点が何点かあるのですが、特に
- ネイティブチェックを使うメリットとデメリット
- ネイティブチェック利用時に知っておくと得する予備知識
- ネイティブチェック利用時の注意点
- ネイティブチェックに最適な人材の選び方
について知りたい方は、あなたが求める情報がこの記事から必ず見つかりますので、この記事を最後までお読みになられることをオススメします。
ネイティブチェック を使うメリットとデメリット
ネイティブチェック を使うとどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
メリットとデメリットを一度整理してみましょう。
(1)ネイティブチェックを使うメリット
ネイティブチェックを使うメリットには以下が考えられます。
- 最終確認をできる人にゆだねることで安心できる
- 間違った言葉や文法を使用することを避けられる
- 品質の高いプロフェッショナルな書類にしあがる
- 高品質の書類を提出することで相手がストレスを感じない
- 読者がストレスを感じずに読めるので、あなたが達成したい目的に到達することが容易になる(履歴書や願書が書類選考を突破し易くなる)
- Webライティングの場合、ネイティブチェック で高いSEO効果が見込める様になり、ネット上でのアクセス数が増大→販売力が強化される
たくさんのメリットがありますね。 ではデメリットはどうなのでしょうか?
(2)ネイティブチェックを使うデメリット
- 費用が発生する
- 間違った人選をすると改悪される場合がある
圧倒的にデメリットの方が少ないですよね?
(間違った人選で改悪されるのは事故に遭うようなものですので、注意さえすれば、その様なことには遭いません。 そうならないように人選の仕方も後の方でしっかりと説明しています。)
大切な英語の書類はネイティブチェックを依頼する方が良いという判断結果になります。
ではどういった予備知識を持って人選して仕事を依頼すれば良いのでしょうか?
今から解説いたします。
ネイティブチェック利用時に知ってると得する予備知識
ネイティブチェックは、テキストに使用されている言語が母国語の人物ならば、誰にでもできるという性質のものではありません。
依頼をする際は、以下のことを予備知識として持っておくと、プルーフリーダーを探す時に重宝します。
(1)すべての英語が母国語の人物が作文力が高い訳ではない
話し言葉と書き言葉は全くの別物ですから、話すのが上手でも文章を書くのがうまいとは限りません。
また、英語は日本語と異なり、突然ルールが変わることも少なくありません。
英語が母国語の人物でも正確な英文で文章を書くことが簡単ではないのです。
米国ではGrammarlyという文章確認アプリが認知されていますが、この会社は2019年度に9億ドル(約1,000億円)の資金調達に成功しています。
このアプリは英語が母国語の人を対象に開発されていますが、毎日約700万人もの人が利用していてマイクロソフト社やGoogle社でも推奨されているくらいです。
普通に英語で文章を書くのがどんなに難しいことかおわかりいただけますでしょうか?
英語で作文を書く訓練を長時間受けて、マスターした人でないと、ネイティブチェック は困難なのです。
(2)英語で作文力があっても、専門知識がないと確認ができない
例えば、医療やエンジニアリング、あるいは法律といった専門性の高い領域の書類をチェックするには、(日本語でもそうですが)専門知識がなければ内容を確認して修正することは不可能です。
英語ができる人でも、門外漢は単語の意味がわからないから適切な単語が使われていて内容に不備がないか判定ができないのです。
(3)大切な書類は英語が母国語の人間でもお金を払ってチェックしてもらっている。
プロの小説家が書いた文章は出版する前には必ず編集者の加筆修正が入ります。
小説家と言っても、文法や綴りは完璧ではありませんので、編集者がおかしな表現になっている文章を誤解がないように直すのです。
本や新聞に間違いだらけの文章が掲載されていたら、読者はストレスを感じて読むのをやめてしまいますからね。
そして、おかしな出版物を出す会社や小説家は敬遠されるようになりブランド価値がおちてしまいます。
そういったことが無い様に、出版社は手間暇をかけて作家の文章にテコ入れをする訳です。
それと同様に英語圏の人たちは、履歴書や願書、エッセーなど重要度の高い書類は「自分の価値が高まる様に」プロにお金を払って完璧にしあげてもらうことで自分のブランド価値を高めようと努力するのです。
重要度の高い書類は、相手に失礼が無いように、ストレスを感じずに読める間違いのない正確な文法で書かれた書類を提出するのが礼儀です。
そのためには、その分野に精通していて編集スキルが高いプロを探して依頼することが欠かせません。
では、ネイティブチェックを依頼するのに最適な人材はどの様に選べば良いでしょうか?
ネイティブチェックは相手とのコミュニケーションの密度により品質が変わる点に注意
あなたが外国人に仕事を依頼するのが相当なストレスである様に、相手も英語が母国語でない方とやりとりをして仕事を進めるのにストレスを感じています。
良質な仕上がりを期待するには、こちらからもある程度歩み寄ることが大事です。
そのため、以下の点に注意しましょう。
(1)連絡はまめにとるようにすること
プルーフリーダーが気持ちよく仕事を行える様に、質問が来れば放置せずに折り返し連絡をいれましょう。
質問には24時間以内に回答すると良いですね。
(2)依頼時に丁寧に説明すること
ただ単純に「この文章をプルーフリーディングしてください」と書類を渡すよりも、
- 書類の目的
- 書類を作成しなければならない背景
- 読者がどんな人か
- 書類で何を達成したいか
- 英語はイギリス英語か?アメリカ英語か?
- なぜ納期がそのタイミングに設定してあるか
といったことを簡単に箇条書きで良いので説明してあげましょう。
説明があれば、その書類に関する重要度が伝わり相手の取り組み姿勢が大幅に変わり丁寧に対応して貰えるようになります。
(3)常に紳士的な態度で接すること
例えば、Proofread this!と書けば、命令形になりますが、Please proofread thisとpleaseが前についているかいないかの違いだけで高飛車な命令からお願いに様変わりします。
英語で丁寧に書くのは、英語に慣れた人でないと難しいですが、丁寧に依頼する様にメッセージの伝え方に注意しましょう。
紳士的に物腰柔らかく接することが大切です。
英語でネイティブチェックに最適な人材の選び方
英語でネイティブチェックに最適な人材とは?
以下の条件全てを満たす方が対象となります。
(1)英語が母国語の人物
人は、生まれた時から最も関わってきた時間が長い言語をベースに思考し読み書きを行います。
そのため、もっとも慣れた言語で書かれた文章に間違いがあると、自然に違和感を覚えます。
ネイティブチェックを行う上では、この自然に違和感を覚える感覚がとても大事なのです。
英語の書類をチェックしてもらうには、英語が母国語の人物に依頼するのが最も品質が高いものに仕上がります。
(2)専門知識
例えば、法律に関する書類なら、パラリーガルや弁護士と言った職業に就いている(または、過去に就いていた)人に依頼すると間違いがありません。
会計に関係するものなら、会計士や会計事務所に勤めていた人。
自動車関係なら自動車メーカーや自動車部品メーカーに勤めていた人に依頼すると間違いがないでしょう。
これまでに勤務実績がある業界や実務経験、経歴を確認しましょう。
(3)人間性
人間性を電話やメールのやり取り、そして1度か2度の面接で判断することは簡単ではありません。
まして、相手は英語が母国語の人間ですから我々とは常識が異なります。
ただ、ここで一言だけアドバイスできることがあります。
それは、やりとりを通じてあなたが違和感を感じる相手には任せない方が良いということです。
「安いから」「他に同じ業界からいないから」「時間がないから」と言った理由で違和感を覚える人にまかせると大抵の場合、トラブルが発生します。
最初にあなたが感じた印象は大抵正しいです。
一緒に気持ちよく仕事ができそうにないと判断されたら他の候補者にあたりましょう。
(4)編集スキルが高い
スキルが高いかどうかは、実際にサンプルを見せてもらえば判断がつきます。
サンプルを見せてもらいましょう。
ただし、守秘義務があって見せられないと言ってくる可能性もありますので、そういった場合、「他の分野で良いのでサンプルを見せて欲しい」とか「短い文章で良いのでトライアルを受けて欲しい」と言って相手の反応をうかがいましょう。
これらのフィルターを全て通過した人があなたにとって理想のプルーフリーダーとなります。
プルーフリーダーはどうやって見つけると良いか?
インターネットが発達した現在、世界中の人とネットでつながっています。
そのため、ネットで見つけることのハードルが低くなったと思います。
例えば、クラウドソーシングサイトのUpworkやCraigslistなどで募集するのも悪くありませんね。
ちなみに↓の記事では国内外のプルーフリーディング・サービスを提供する会社について調べましたので、ひょっとするとあなたの理想とする候補者がおられるかも知れません。
参考になさってください。
自分でプルーフリーダーを見つけて仕事を依頼するのが面倒だと思えば、日英混合チームに外注するのもあり
大抵の場合、ネイティブチェックは元の原稿と比較しながら内容を精査するというステップが抜けます。
そのため、本当はこう言いたかったのに英語では表現できずに残念な状態で仕上がったなんてことは珍しくありません。
この記事をお読みの方は、英語を使って、ご自身でプルーフリーダーを探して仕事を依頼されることを考えておられるくらいですから、相当な英語力をお持ちのことと想像しております。
一方で、日本語の微妙なニュアンスを英語で伝えるのがなかなか難しいというのが多くの方の共通の悩みでもあります。
そういった悩みに対しては、日英のプルーフリーダーがチームで作業を行なっているサービスに依頼するのもありです。
例えば、弊社では、オックスフォード大学で英語の博士号を持ち教壇に立つ者をリーダーとしてIVYリーグを筆頭に欧米の有名大学卒業生のスタッフを日本人のプルーフリーダーがコーディネートし、サービスを提供しております。
もし内容が複雑で英語化するのが困難な様なものでしたら、弊社の様なサービスに依頼するのもありです。
(ちなみに弊社の専門分野は、一般、ビジネス全般、自動車、Webライティングです。)
まとめ
英語で大切な書類を提出する前に、ネイティブチェックを依頼する方が独力で確認するよりもメリットが多いことがよくわかりました。
英語が母国語の人にチェックしてもらうことで、外国人が気がつかない様な些細なミスでも違和感を感じて訂正してもらえるからです。
ただ、ネイティブチェック でプルーフリーダーを選ぶには、相手の母国語が英語である以外に
- 書類に書かれた分野に精通していること(その分野で実務経験が必要)
- プルーフリーダーとしての能力が高いこと
- 一緒に仕事をして問題がない人間性を保有していること
の確認が必要で、また、仕事を円滑に進めるには相手とコミュニケーションの頻度を高めることが必要でしたね。
ただ、英語でやりとりをするのが大変と感じたら、日英混合チームに依頼するのもありということでした。
いろんなやり方がありますので、ご自身が良いと思われる方法でネイティブチェック の依頼をかけるようになさってください。
この記事を読むのに必要な時間は約 1 分です。
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