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こんにちは 一條 彰(詳しい経歴)です。
私が新入社員だった頃、日本で育ち海外に行ったことがない同期は英語が苦手で毎日大変苦しんでいました。
そんな彼、ある日、会社の希望とは正反対のメッセージを書いたe-mailを発信してしまったため、取引先が激怒し、あわや失注しそうになるという大チョンボをおこしてしまったのでした。
上からは詰められ、暴力こそなかったものの、今から考えるとパワハラ言動のオンパレードで皆の前で何時間もネチネチと怒られ続けた彼がとても気の毒でした。
汚名返上策として、来日されたお客様を週末も含めて泊まりがけで一生懸命接待した彼、たった3日間だけなのに3キロも痩せてしまい、やつれはてていました。
そんな彼が、困り果てて私にきいてきたのが
・僕が英文で書いたメッセージが失礼でないか確認してもらえないかな?
・できたら文法や綴りのミスも修正してほしい
それに対し私が答えたのは、
ネットを使って英文で書かれたビジネス文書の校正に強いサービスの探し方を教えてあげたのでした。
この記事では、僕が同期に教えたのと同じ「英語で書かれたビジネス文書の校正に強いサービス」を探す時のポイントを解説します。
これを知っているかしらないかで
- 時間
- お金
- ストレス
が軽減され業務効率が爆上がりします。ぜひ最後までお読みくださいね。
でもその前に、僕が学生時代に英文の校正で考えを改めさせられた経験を少しだけお話しさせてくださいね。
英文の校正について考えを改めさせられたできごと
あなたは英文の校正にどんなイメージを持っておられますか?
ほとんどの方が、
- 綴り(スペリング)の手直し
- 文法の修正
- 意味不明な文章や情報が不足しているものを確認して補う
程度とお考えではないでしょうか?
私も以前その様に考えていて、「”英語圏で教育を受けた人”なら誰でも校正できる」と思っていました。
でもある出来事をきっかけにその認識が180度変わってしまったのです。
今からそのできごとについてお話しいたします。
私は奈良県にある私学の中学校に通っていました。
そこで英語の授業でアメリカ人の先生に、宿題で書いたさまざまな作文(化学から歴史など幅広い分野にわたる)を添削いただき、
- 文法上のミス
- 誤字脱字の指摘、そして
- 論理が破綻しているカ所
の3点の修正方法をしっかりと指導していただいていました。
どんな分野でも問題なく修正していただけたので、その時は、英語の教師なら英文の校正はどんな分野でも問題なくできるのだろう・・・と思い込んでいました。
しかし、その思い込みが誤っていることを高校で渡米し、現地の学校で学んだ時に初めて気付いたのでした。
授業内容をレポートにまとめて提出する作業を何度も繰り返すうちに、英語ができる人全員がどんな分野の英語で書かれた文章でも簡単に修正できる“わけではない”ことを悟ったのです。
僕にとってこの出来事は、頭に雷が落ちた様なショッキングな経験でこれまでの価値観が崩壊する体験でした。
数学のレポートは数学の教師が、化学だと化学、歴史だと歴史とそれぞれ専門家がおられ、各分野で使われる特有の言葉や書式が存在します。
門外漢が専門外分野のドキュメントを加筆修正すると漏れなくテキストの品質が落ちてしまうことをこの経験で知ってしまったのでした。
私が中学時代に書いていた作文は語彙(ごい)および情報量が少なく内容も稚拙(ちせつ)で、英語圏の幼稚園児が書いた程度のものでした。
その様な内容がスカスカな文書だったから、中学校の先生がいとも簡単に修正することができたのですね。
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では次に本題に戻って、英語で書かれたビジネス文書の校正に強いサービスを探すポイントを解説しますね。
英文のビジネス文書を校正するのに必要な資質とは
英語で校正を行う人のことをプルーフリーダー(英:Proofreader)と言います。
優秀なProofreaderは例外なく、
- 英語が母国語と同じくらい自由に使いこなすことが可能
- 文章の編集能力が高い
と言った特徴があります。
少し補足しますと、
(1)英語が母国語と同じくらい自由に使いこなせる
日本語でもそうですが、人は母国語でおかしな文法や表現に触れると違和感を感じ、簡単に修正する能力を保有しています。
どんなささいなものでも、おかしな文法や表現に違和感を感じる能力を保有していることがProofreaderにとって最も大切な能力の一つと言っても過言ではありません。
たまに英語が母国語でないプルーフリーダーも存在しますが、そういった方は幼い頃から英語で教育を受ける特殊な環境で育っています。
インドやフィリピンなど英語が公用語の国出身者だったり、ずっとインターナショナル・スクールで育っている様な方だったりしますが、こういった方達は例外で、英語が母国語のプルーフリーダーを探す方が無難です。
(2)文章の編集能力が高い
文章の編集能力が高いとは、言い換えると
- 文法に強い
- 豊富な語彙力がある
- 表現力に優れる
能力を保有している人です。
日本語でも作家が書いた文章を編集者が校正することは珍しくありません。
作家は一般的に文章を書く能力が高いですが、そんなプロのライターが書いた文章を修正することができる編集者はもはや特殊能力を保有していると言っても過言ではありません。
英語のプルーフリーダーも程度の差はありますが、特殊能力と言っても過言ではない優れた文章の修正能力を保有しています。
という特徴を持っています。
これらに加えて、ビジネス文書を校正するには3つの特別なスキル(能力)が必要です。
それらは、
- 校正作業を依頼する分野のビジネスで実務経験がある(そのテキスト/書類の分野に精通している)
- 能力と実績があることを客観的に証明できる
- 人間性が高い
の3点です。
(3) 校正作業を依頼する分野のビジネスで実務経験がある
あなたがビジネスの英文の校正を依頼される際、その分野で実務経験をつまれた人材に依頼されることをおすすめします。
例えば、経理関係なら会計事務所勤務経験者または経理業務経験者、金融関係なら銀行業務経験者・・・と言った具合です。
その文書の編集に日常的に携わり、修正作業を何度もおこなった経験を持つ人材は間違いなく門外漢より高い品質に校正することができます。
また、その文書で使用される書式や言い回し、適切な情報に修正するのは経験者だからこそできる業であります。
プルーフリーダーには仕事を依頼する前に必ずこれまでの経歴を確認する様にしましょう。
以前私は、選考に手を抜いて、ハーバード大学の医学部卒業のお医者さんの卵に校正の依頼を出したことがあります。
校正された書類は文法・綴りの面では問題が無かったのですが、必要な情報が消され、的外れな文章が加筆されており改悪されてしまいました。
結局、彼女に校正してもらった書類は再度他のプルーフリーダーに見てもらわなければいけず、時間とお金を大きくロスしてしまいました。
いくら優秀な経歴を持っていても門外漢に頼んではいけないなと強く感じた出来事でした。
(4) 能力と実績を客観的に証明できる
客観的に証明できる能力と実績とは、過去にプルーフリーダーが対応した成果物(サンプル)とその品質を指します。
その確認のため、依頼をかける書類と似た書類を作成した経験があるかを確認し、過去の成果物(サンプル)を見せてもらってください。
たいていの場合、見せてもらえるはずです。
履歴書を見せてもらうのも良いですが、経歴は違和感を感じなければそこまで突っ込んで確認しなくても大丈夫です。
でも、サンプルは必ず見せてもらいましょうね。
時々仕事がほしいがために経歴を偽る人がいるので注意が必要です。
経歴を偽っているかどうかは、実際に会話をして直感的におかしいと感じたら恐らくそうです。
また、守秘義務を理由にサンプルを見せられないと断るプルーフリーダーが中にはいます。
(そう言った場合、他の分野でも良いからと少し譲歩して相手の反応を見ましょう。他の分野で似たようなものがあると見せてくれるなら良いですが、まったくサンプルがないという人は相手にしない方が無難です)。
こういった人たちは相手にしないことです。他をあたりましょう。
(5) 人間性が高いとは
私の中での人間性が高いとは、
- 誠実でうそをつかない
- クライアント・ファーストで仕事に取り組む
- 問いかけに対し即時反応する
- 仕事が早い
- ルールや納期を守る
- 愚痴や悪口を言わない
- 自分の失敗を認めて責任を取る
- 人に思いやりをもって接する
- 人の意見をよく聞く
- 仕事を途中で投げ出さずにさいごまでやり切る
- 意見や考え方に一貫性がある
- 感情に左右されずに仕事で一定の成果を残せる
- 向上心が高い
- 自分の意見を押し付けたりしない
といった特徴を持つ、一緒に仕事をして気持ちの良い性格の持ち主です。
仕事を依頼される際、直接会ってお話をしたり、電話やテレビ会議などで一度お話しされてその人のお人柄を確認されることをオススメします。
人の第一印象はほとんど外れることがありません。
お話しされることで違和感を感じられたら仕事を依頼しないことです。
校正作業は細かな作業を行うため、上述に加えて、さらに几帳面(きちょうめん)な性格を持つ方を探されると良いですね。
例えば、メールのやり取りでも、
- 奇麗な言葉をつかっているか?
- 特定の長さで改行したり、箇条書きにして見やすくしているか?
- フォントの種類や文字の大きさにも気を使っているか?
など、細かな点で気遣いを感じられたら優秀なプルーフリーダーである可能性が高いです。
性格が雑な人、ネガティブな人、メンタルが安定していない人には間違いなく仕事を依頼しない方が良いです。
まとめ
英文のビジネス文書で校正を依頼する際、
- 英語が母国語と同じくらい自由に使いこなせる
- 編集能力が高い
- 校正を依頼する分野のビジネスで実務経験がある
- サンプルや履歴書で能力を客観的に評価できる
- 人間性が高い
の条件全てが当てはまる方を選ばれると高品質のアウトプットが期待できます。
私もこれまでに様々なプルーフリーダーと仕事をしたことがありますが、人により当たり外れが大きいのは否めません。
外れをひいてしまうと本当に悲惨です。
ダメな人って本当に責任感がありませんからね。 わが身を守るためにも人選はとても大切なのです。
せっかくお金をかけて改善してもらっているはずなのに納品されたものが品質が低ければ、その修正に余分な時間が取られ、最悪、さらに修正を他の人に依頼しなければならないこともあり得ます。
あなたには過去に私が経験した嫌な思いをしてほしくない。
少しでもこの記事があなたのお役に立つことができれば大変嬉しく思います。
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