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こんにちは。一條 彰 (経歴)です。
プルーフリーディングってあまり聞き慣れない言葉ですよね?
多くの方が、
- 何をやるの?
- どういった時にやるの?
と疑問に思われるこの言葉。
実はプルーフリーディングとは英語の書類を作成する上で品質を向上するのに欠かせない作業なのです。
グローバル化が進み英語の書類を書く機会が増えた昨今、多くの企業が真剣に取り組み始めている活動であります。
外注したり、中には専門家を養成されている企業も増加の傾向にあるこの作業について、
・米国シカゴの高校と大学を卒業
・株式会社デンソー(自動車部品業界世界1位)で10年間国際販促プロジェクトに従事
・2008年から翻訳、英文コピーライティング、教育、海外販促、ネットマーケティングの分野で国内外を代表する企業250社にサービス提供中
・現在は米国・英国のパートナーと数名の外国人スタッフの国際プロジェクトで活躍中
が、
- 実際の作業内容
- どんな時にプルーフリーディングを行うべきか?
- 外注されるならどういうサービスに依頼をかければ間違いないか?
- 価格・相場
- 依頼時の注意点
についてまとめあげました。
これを読んでいただくことで、プルーフリーディングについて正確にご理解いただけるものと信じております。
また、プルーフリーディングを外注される様な場合、トラブルに巻き込まれずに快適に優れたサービスをご利用いただく判断力が身につきます。
今はプルーフリーディングって何?という方でも、この記事を読み終わる時には、サービスを使い倒して、英語の書類作成力をあげ、会社の利益化および生産性向上に大きく貢献できる様になられること間違いないでしょう。
知っておくと得するプルーフリーディングに関する知識、ぜひ最後までお読みくださいね。
プルーフリーディングとは?
プルーフリーディング(Proofreading)とは推敲(すいこう)・校正が終わり、納品される直前の訳文の最終的な品質確認を行う作業を指します。
リライト終了後の作業で、日本語の場合、 校合(きょうごう)とも言います。
中にはネイティブチェックとプルーフリーディングを同じものと考える方がおられますが、厳密には以下の点で異なります。
・ネイティブチェック:翻訳された文章に手を入れることを最小限に留め、そこに書かれた表現や意図を尊重して誤字・脱字や文法、表現で誤りがあるものを確認する作業。翻訳されたテキストが母国語のチェッカーが行います。
・プルーフリーディング:翻訳された文章の誤字・脱字や文法、表現で誤りがあるものを、翻訳された分野の専門家が確認する作業。誤った情報を修正する工程が入りますが、必ずしも翻訳されたテキストの母国語のチェッカーが確認する必要はありません。
一方で、これらの定義はお客様を含めて業界内外でも浸透しておらず、あなたがプルーフリーディングの利用を検討されておられるなら、依頼先候補から事前にどんなサービス内容なのかを確認しておくことをオススメします。
ちなみに、弊社では、プルーフリーディングで以下のチェックを行い修正します。
作業の詳細は英文の校正↓にて詳しく解説しております。
プルーフリーディングとは、推敲(すいこう)・校正が終わり、納品される直前の訳文の最終的な品質確認を行う作業を指しますが、会社ごとにサービス内容にバラ付きがあるので依頼前に確認が大切です。
プルーフリーディングを依頼するケース・しないケース
プルーフリーディングを依頼するケース、依頼しないケースとはどういう時でしょうか?
(1)プルーフリーディングを依頼するケース
プルーフリーディングを依頼するケースで多いのが、ビジネスや私生活で利益を確保、または損害を回避するのに用いる書類を仕上げる時です。
例えば、
- 学術用論文
- ホームページやメルマガ
- 大切な取引先に提出するメールや手紙、書類
- 外国語で書かれた入学願書(および添付するエッセー)
- もめている外国人と円滑にコミュニケーションをとるための手紙
と言った、テキストの出来次第で反応が大きく変わり、利益や損害金額が大きく変わる様な大切な書類の作成の際に、依頼されることがほとんどです。
また、英語のライティング力を高めるためにプルーフリーディングをしてもらって勉強する方も中にはおられます。
では逆にプルーフリーディングを依頼しないのはどういう時でしょうか?
(2)プルーフリーディングを依頼しないケース
仲間内やパーソナルで利害関係がない用途に用いる英語の文書です。
例えば、
- 日記
- 社内メール
- 家族間のメール
などがそうです。
でも、こういったものにでも負荷をかけてプルーフリーディングをしてもらった方が、弱点や英作文上間違う傾向を確認することができますし、正しい文章の書き方を学ぶことで早く英文のライティング能力が伸びることは間違いありません。
では、実際にプルーフリーダーを選ぶ際、どんな基準で選べば良いのか?
以下参考になさってください。
プルーフリーダーを選定する3つの基準
プルーフリーダーを選定する3つの基準を説明します。
1.価格
詳しくは、後述しますが、あなたのご予算と複数の候補が提示する見積額にマッチするプルーフリーダーを選別されると良いでしょう。
ただし、あまりにも相場から外れた値段で探されると品質面で問題があるプルーフリーダーを選んでしまうこともあるので注意が必要です。
2.サービス内容
サービス内容とは、(1)いつまでに(2)どの様なサービスを提供してくれるか?という2つの要素で構成されます。
(1)仕上がり(納品 )時期の確認
大抵の場合、お金を出せば早く納品してもらえますが、通常のサービスだと価格はいくらでどれくらいの日数で納品してもらえるのか?を調べましょう。
(2)サービス内容の確認
次にサービス内容ですが、大まかに以下3つのレベルに分かれます。
この中であなたが求めるものに近しいサービスを選択されると良いでしょう。
- スペルと文法の間違いを指摘
- スペルと文法の間違いの指摘に加えて、多少単語を入れ替えてより洗練された文章に修正
- スペルと文法の間違いの指摘に加えて、多少単語を入れ替えてより洗練された文章に修正するのに加えて、要らない情報を削除し足らない情報を補うことで出版レベルの品質に修正する。
あなたが求めているサービスがご希望されるリードタイムで対応可否を確認されると良いでしょう。
3.プルーフリーダーの専門性
プルーフリーダーの専門性とは、その人がどの様な専門分野の知識を持っているか?という観点で確認しましょう。
例えば、法律、特許、医療、土木、建築、機械、技術、 金融、自動車、通信、証券、経済、貿易、治験、映像、広告といった分野の専門性が考えられます。
専門性を持ったプルーフリーダーに依頼しないと、言葉が分からずに見当違いな修正をされ、低品質のプルーフリードされたテキストが納品される恐れがあります。
あなたが依頼する分野にその人が知見があるかをあらかじめ確認しておくことはとても重要です。
↓ではビジネス全般に強いプルーフリーダーの探し方を解説しています。
プルーフリーダーを選ぶ時の3つの基準とは、
- 価格
- サービス内容
- プルーフリーダーの専門性
これらの3つで希望条件を決めて、それらの条件全てにできるだけ近いサービスを提供されている方を選ばれると良いでしょう。
プルーフリーディングの価格・相場
最新版2020年のプルーフリーディングの価格・相場を独自の調査で調べた結果、1ワードあたり3〜25円ということが判明しました。
これだけ幅が広いのは、サービス内容に違いがあるためと専門分野の違いで難易度が異なるためです。
先ほど例に出しましたサービス内容と専門分野を用いてもう少し突っ込んで解説します。
サービス内容には以下があります。 それぞれの相場を赤字で示し特徴を補足します。
- スペルと文法の間違いを指摘→ 3〜8円くらいの間。 スペルと文法のミスだけの指摘なので仮に書類の趣旨と整合性が取れない文章や言葉があっても指摘されないこともあります。
- スペルと文法の間違いの指摘に加えて、多少単語を入れ替えてより洗練された文章に修正→8〜12円くらい。スペルと文法のミスに加えて、書類と整合性が取れない文面や言葉があれば加筆修正してもらえます。ただし、不要な情報を削除したり、足らない情報を補うことがないので紛争に発展するリスクは依然として残ります。
- スペルと文法の間違いの指摘に加えて、多少単語を入れ替えてより洗練された文章に修正するのに加えて、要らない情報を削除し足らない情報を補うことで出版レベルの品質に修正する。→13円〜 その道のプロが見てもトラブルに発展しない。非の打ちどころのない品質の書類にしあがります。
なお、多くの会社が「ミニマムチャージ(最低料金)」を設定しているので、少量で依頼される方は注意しましょう。
なお、専門分野による価格の相違ですが、下の画像の様に、右に行けば行くほどプルーフリーディングの難易度があがるのに伴い単価も上がります。
プルーフリーディングの価格・相場に関する詳細情報は↓をご覧ください。
- プルーフリーディングの2020年度の価格・相場は1ワード3〜25円の間
- プルーフリーディングの相場はその分野の難易度とサービス内容により異なる
その他気になるプルーフリーディング依頼時の注意点
他にも気になるプルーフリーディング依頼時の注意点について解説します。
1.品質管理について
納品後どれくらいの期間、品質保証や訂正などの対応が行われるのかを確認しておきましょう。
- 納品後数週間が一般的ですが、最長で半年というものを見たこともあります。
- 修正時に修正の理由やコメントをしてくれるかの確認もオススメします。
- 無償なのかも確認しておくと良いポイントです。
2.納品までの流れについて
最初の問い合わせから納品までどの様な流れになっているかを確認しておきましょう。
納品までの流れは大体以下のイメージです。
支払いのタイミングや支払い条件(最低受注金額がある会社もあります)が会社により異なるので注意が必要です。
- 見積価格の提示に費用を請求する会社もありますのであらかじめ確認しておきましょう。
3.その他
・TradosやOmegaTなどの翻訳支援ツールの使用が可能か?
・PDFやパワーポイントの編集・翻訳が可能か?
・NDA(機密保持契約書)を締結してもらえるか?
などさまざまな疑問がでてくることでしょう。
疑問に思ったことは何でも質問する様にしましょう。
どんなささいなことでも依頼前に質問しお互いに仕事の進め方を共有しておくことでトラブルに巻き込まれることを回避できます。
まとめ
プルーフリーディング(Proofreading)は世界で商取引を行う企業のほとんどが取り入れている英語の書類の最終的な品質確認作業です。
商取引に用いる英語の書類は、利益の確保や損害回避に重大な役割を担うことから、これまで軽視されていた英語の書類の品質向上に皆力を入れているのです。
特に新型コロナウィルスの流行でこれまで以上にグローバル競争が激化している現在、英語が母国語の企業もプルーフリーディングを行っているのが実態です。
英語が第二言語である日本の企業がプルーフリーディングを行わないと競争に負けてしまう可能性が高まるため、現在は、日本の企業でも外注を活発化させたり、自前のプルーフリーダーの養成に力を入れています。
貴社が外注でプルーフリーディングを依頼する場合、会社ごとにサービス内容と価格にバラ付きがありますので依頼前に必ず確認しましょう。
また、外注でプルーフリーディングサービスを依頼される際、価格、サービス内容と業者の専門性(どんな分野に強いか)を勘案して業者選定されることが大切です。
この記事を読むのに必要な時間は約 1 分です。
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